鏡の後ろに潜むもの

　車のサイドミラーって、角度の調節ができるようになってますよね。その盲点をつかれたわけですよ。あの隙間に潜り込んだんだ、奴は。そこに糸を張り巡らし、鏡に魅せられてやってきた獲物を捕食している。
　蜘蛛め。なんてとこに巣を作ったんだ。あんなところ掃除しにくいだろう。
　蜘蛛め。雨に洗い流されると思っていたのに。巣は張り直される。
　獲物め。そんなとこ行くなよ・・・。
　別に殺虫スプレーでも吹きかけてやれば済む話なんでしょうけど、生憎手持ちがなくて。わざわざ買ってまですることでもないかなぁと思って放置してあります。
　サイドミラーが蜘蛛の巣に覆われているので多少見難いのと、見栄えが悪いことを気にしなければ問題ないですよ。このまま自然の摂理に負けるまで見守ろうと思う。そう決めてからは、奴と一緒に行動することを散歩と呼ぶことにしてる。心の中で。
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　スーパーでワイルドターキーを買ったときのこと。レジのおばちゃんが何故か僕の顔をチラチラ見てきたんですよ。仕事上縁のある所だったから、てっきりそのときに会った人なのかなぁと思ってたら。
おばちゃん「・・・あの、お客様、今日は身分を証明できるものをお持ちですか？」
僕「・・・え？免許証持ってますけど・・・２５ですよ？」
おばちゃん「・・・あ、確かに。すみません、若く見えたものですから・・・」
　子供だと思われた！！
　いやいやいやいや！流石に驚きましたよ！まさかこの歳になって年齢確認されるとは！
　・・・女性は、例えお世辞だと分かっていても、若いと言われると嬉しいという。僕は今まで、ばかだなぁと、思ってた。でも実際に自分がそう言われると、率直に言って嬉しかった。未成年者に売らないように慎重の上に慎重を期しただけだろうとか、目が悪いんじゃないかとか、さすがに無理があるだろとか色々思ったけども、それでも悪い気はしなかった。なるほど、確かに人間は褒め言葉に弱い。
　これは使える。
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　　あやかしびと
　刀子ルート終わり。
　柳生新陰流最強じゃないか。